賃貸マンションから引っ越しをする際には「クリーニング費用」がかかります。
あなたは、マンション退去後に請求されたクリーニング費用が「想定していた金額より高くて困った…」という経験ありませんか?
実際、国民生活センターには、賃貸物件退去時のハウスクリーニング問題についての相談が年間1万件以上来ているようです。
気分よく引越しするためにも、退去時ハウスクリーニングについての知識を蓄えておくことが必要です。
本記事では、賃貸マンション退去時のハウスクリーニングについて、借主と貸主どっちが行うべきなのか、掃除内容、料金相場を紹介します。
賃貸マンション退去時のハウスクリーニングは、借主と貸主どっちがやるべきなの?
賃貸マンションから退去する際のハウスクリーニングは、借主と貸主、どちらがやる決まりになっているか、あなたは知っていますか?
法律では「ハウスクリーニング費用の負担は特約による」となっています。
つまり、賃貸借契約の特約に「借主がハウスクリーニング費用を負担する」と書かれていれば借主が負担、「貸主がハウスクリーニング費用を負担する」と書かれていれば貸主が負担するということです。
通常は、大家さんが賃貸借契約書を交わす際に「退去時のハウスクリーニング費用は借主負担」とする特約をつけています。
もし、契約書にハウスクリーニングについての特約がついてない場合は、国土交通省が定めている「原状回復ガイドライン」に従うことになります。
原状回復ガイドラインには借主と貸主、それぞれが負担すべき範囲が記されています。
借主の負担範囲は「借主の故意や過失によって生じた損傷」。
例えば、タバコの臭いや汚れ、壁に開けた釘穴、フローリングの傷などです。
一方で、貸主の負担範囲は「借主の通常使用によって生じた損傷」。
例えば、フローリングのワックスがけ、畳の張替え、家具の設置痕、エアコンクリーニング、キッチンや部屋の消毒などです。
ハウスクリーニング費用の支払いは、退去後に請求されることもありますし、敷金から差し引かれて精算されることもあります。
賃貸マンションから引越すことが決まったら、後々のトラブルを回避するためにも賃貸借契約書をしっかり確認するようにしましょう。
ハウスクリーニングについては賃貸借契約書をしっかり確認!
賃貸マンションハウスクリーニングの掃除内容
ここからは、ハウスクリーニング業者がどんな掃除をしてくれるのか見ていきます。
退去時専用のプランを選択すると
キッチン、トイレ、浴室などの水回り
エアコン(内部まで)
ガラス、窓
部屋全体
ベランダ
玄関
壁紙の張替え
床のワックスがけ
まで家全体の掃除をしてくれます。
退去時ならではの掃除として「ペストコントロール」もしてくれます。
ペストコントロールとは、ネズミやゴキブリ、ハエ、ダニなど害虫や有害生物を人に害を与えないレベルに制御してくれるサービスです。
賃貸マンション退去時のハウスクリーニングは、ほとんどの場合、借主負担となります。
引越しの際「自分で掃除すればいいや」と思う人もいるかもしれません。
しかし、自力の掃除では汚れを落としきれなかったり、見逃してしまうこともあり、後々のトラブルに繋がりかねません。
そのため、退去時の掃除はハウスクリーニングを利用しプロに隅々まできれいにしてもらうようにしましょう。
賃貸マンションのハウスクリーニング料金相場
退去時のハウスクリーニングで一番気になるのは料金ですよね。
賃貸マンションのハウスクリーニング料金相場は部屋の広さによって変わってきます。
ワンルーム・1Kは15,000~30,000円
1DK・1LDKは30,000~40,000円
2DK・2LDKは30,000~70,000円
3DK・3LDKは50,000~85,000円
となっています。
部屋の広さ以外に汚れ具合によっても料金が変わってきます。
例えば…
壁に物をぶつけてしまって穴があいている
タバコの火や煙で壁紙を汚してしまっている
など。
壁に損傷がある場合、元のようにきれいな状態に戻すには、壁材や表面のクロスを張り替える必要があります。
その分の費用はもちろん借主が負担することになるので、どんどん費用がかさむ…なんてことになってしまいます。
退去時に費用を最低限に抑えるためにも、普段から部屋をきれいに保つようにすることが大切です。
賃貸マンション退去時は、ハウスクリーニングを利用して気分良く引越そう!
国民生活センターには、賃貸物件退去時のハウスクリーニングについての相談が多く寄せられています。
まずは、賃貸借契約書を確認することが大切です。
その上で、借主がハウスクリーニング費用を負担する場合はプロに依頼し、しっかりきれいにした上で退去するようにしましょう。
そうすることで、気分良く引越しすることができるはずです。